外壁を漆喰にしたいと考えているものの、実際のところ費用やメンテナンス方法がわからないため悩んでいる方も多いでしょう。
漆喰は外壁としての性能は高く優れた素材なのですが、一般的な塗料とは違うため、メンテナンス方法には注意しなければいけません。
この記事では漆喰の特徴や費用、メンテナンス方法を解説していきます。漆喰外壁を検討されている方の疑問を解決できるようになっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
漆喰の特徴・種類
漆喰は消石灰を主原料に、のりや藁(わら)などを加えて練り合わせたもの。日本では古くからお城や神社など、様々な場所で使用されてきた歴史のある素材です。見た目の良さだけではなく耐久性も高いため、今でも外壁や室内、屋根などに使われています。
漆喰は100%天然素材というイメージが強いかもしれませんが、すべてに当てはまるわけではありません。中には化学成分が使われている漆喰もあるので注意してください。
一言で漆喰といっても様々な種類があるのですが、古くからある代表的な漆喰の種類といえば次の3つになるでしょう。
- 本漆喰
- 土佐漆喰
- 西洋漆喰
他にも日本の地域別に様々な種類の漆喰外壁がありますが、基本的な成分や製造方法が似ているため、ここでは3つに絞りました。
本漆喰
漆喰といえば本漆喰が有名です。お城や古民家の白壁に使われている真っ白な漆喰になります。原材料は「消化灰」に「すさ」や「海藻のり」を混ぜて作ります。すさとは、藁や麻を細かく切ったもの。漆喰を割れにくくするための繊維の役割をします。
本来の漆喰に含まれているのはすべて天然素材なので、ガラス繊維や合成樹脂が含まれるものは本漆喰ではありません。
土佐漆喰
土佐漆喰は仕上がりの色がクリーム色になっており、年数が経つとだんだん白に近づいていきます。本漆喰とは作り方が違うため、原材料に使われている藁の色味の影響を受けるからですね。
基本的な原材料は本漆喰とほぼ一緒なのですが、土佐漆喰には「のり」が使われていません。その代わりに藁を数ヶ月かけて発酵させることで、のりの役割を持たせます。
西洋漆喰
漆喰といえば日本と思われる方が多いかもしれませんが、世界中で使われていた素材なのです。その歴史は古く、古代ギリシャやローマ時代から使われていたと言われています。
日本の漆喰とは配合されている成分も違い、消化灰のほかに大理石やセルロースファイバーなどを混ぜ合わせて使用されます。本漆喰とは違い、厚く塗るための漆喰といった感じですね。
日本でも使われている、化学成分や骨材(砂のようなもの)が入っている漆喰は、西洋漆喰に近いと言えるでしょう。
外壁を漆喰にすることで得られる3つの効果
外壁に漆喰を使うことで次の3つの効果が得られます。
- 湿度を調節してくれる
- 防火性が高くなる
- 消臭性・殺菌効果がある
快適な住宅にしてくれる効果があるのは嬉しいですよね。それぞれ見ていきましょう。
湿度を調節してくれる
漆喰壁は湿度を調節してくれる機能があります。漆喰の表面にある細かな穴が余分な湿度を吸い込み、周囲の湿度を一定に保つようにコントロールするのです。
湿度の高い夏には湿度を吸収し、乾燥しやすい冬には湿度を吐き出すため、年間を通して快適な状態を保ってくれるでしょう。
防火性が高くなる
漆喰は防火性に優れているため、日本の木造住宅と相性のいい素材。漆喰の成分である消石灰は石のような素材なので、火が直接当たっても燃えにくくなっています。
火で燃やしてもダイオキシンなどの有害なガスが出ないので、人体や環境にも優しくなっているのです。
消臭性・殺菌効果がある
漆喰は強アルカリ性で殺菌効果を持っているため、カビが発生しにくく、臭いの元となる細菌も分解してくれるのです。
空気中の有害な化学物質を吸着、分解してくれるため、環境にも優しく安全な素材と言えるでしょう。
外壁を漆喰仕上げにする場合の費用相場
漆喰外壁にする費用は30坪で約100〜150万円ほどの予算が必要です。費用が高くなってしまうのが漆喰のデメリットでもあります。
作業内容 | 平米単価 | 備考 |
モルタル下塗り | 3,000円〜 | 漆喰のベースとなる部分 |
漆喰仕上げ工事 | 6,000円〜 | 中塗り、上塗りに分けて塗る |
漆喰はまず下地作りのためにモルタルでベースを作るのが一般的です。漆喰はあくまでも仕上げ工程のため、いきなり漆喰を塗り始めることはありません。
漆喰外壁は工事に手間がかかるため、一般的なサイディング外壁よりも費用が高くなってしまいます。リフォームなら解体費用もかかるため、さらに費用が必要になるでしょう。
漆喰の外壁は汚れが付きやすい?メンテナンス方法を紹介
漆喰外壁は100年持つ耐久性の高い外壁と言われることがありますが、実際はそんなことはありません。定期的にメンテナンスをしていけば長持ちする素材ではあるのですが、初めに塗った漆喰がそのまま100年持つということはありえないでしょう。
正しいメンテナンスを行い、長く付き合っていくものと考えておいてください。
ここからは漆喰外壁のメンテナンス方法を解説していきます。
定期的に汚れを落とす
ほとんどの漆喰は白色になっているため、汚れが目立ちやすくなっています。年数が経てば排気ガスや埃も気になってくるでしょう。綺麗な状態を保つには汚れを落としてあげる必要があります。
ちょっとした汚れであれば水をかけてブラシで擦れば落ちるのですが、しつこい汚れはなかなか取れません。そんなときはキッチンハイターなどの漂白剤を使うのが有効です。
漂白剤を水で5倍〜10倍に薄めて汚れに直接かけてください。汚れの具合にもよりますが、5分ほど経ってから水で流したら完了です。汚れが取れない場合は時間を長くして調整してみてください。
ひび割れを補修する
漆喰外壁はひび割れが起きてしまいます。上から漆喰を塗れば埋めることはできますが、ここは少し慎重に行ってください。なぜかと言うと、ひび割れが起きる原因が分からずに補修をしても、また同じようにひび割れが起きる可能性があるからですね。
できればプロに相談してひび割れの原因を突き止めておきましょう。家の歪みによって起きるひび割れだとしたら、簡単には直らない場合があるので注意してください。
漆喰を塗り重ねる
一般的な外壁と同じように塗り替えをするのも効果的です。年数が経つと汚れがつきやすくなったり、ひび割れが起きたりをするので、状態を見て漆喰を塗り直さなければいけません。
コテを使って漆喰を塗り直すのは、手間も費用もかかります。予算を抑えるのであれば、他の塗装を塗ることも可能です。
もし漆喰の性能を損なわずに行いたいのであれば、塗り替え用の漆喰もあります。刷毛やローラーで塗れる漆喰もあるので、基本的な工程は塗装工事と変わりません。予算や状況に合わせて選んでみてください。
DIYで漆喰外壁にするのは危険!職人の高い技術が必要
ここまで漆喰について解説してきましたが、汚れ落としや部分的な補修であればDIYでも問題ありません。しかし、本格的に外壁の漆喰を塗るのはプロの職人に依頼してください。
漆喰を塗るのは思っている以上に難しく、正しい施工方法をしないと十分な効果も得られません。漆喰は性能の高い素材ですが、それは職人の高い技術によって施工することで効果を発揮しているのです。
ちょっとした塀やエクステリアの飾りであればDIYを楽しむのもいいかもしれませんが、住んでいるお家はやめたほうがよいでしょう。
漆喰外壁を長持ちさせるには正しくメンテナンスを行い、定期的にプロの点検を受けてください。
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