雨の時期の外壁塗装はダメなの？外壁塗装で天気が重要な理由とは

外壁塗装をするのに天気はどのような影響があるのか気になりますよね。

急ぐ気持ちは分かりますが、雨の多い時期に外壁塗装をするのは、あまりおすすめしていません。天候が悪いと、塗装の仕上がりに不具合が起きる可能性が高くなるからですね。

この記事では、天気が塗装に及ぼす影響やトラブルについて解説します。最後までお読みいただくことで、外壁塗装に最適な時期が分かるようになります。

なぜ雨の日に外壁塗装はダメなの？

雨の日の外壁塗装は塗料の性能が十分に発揮できない恐れがあるため、原則として行いません。これは塗料を製造しているメーカーからも注意喚起されています。

風の強い日も、塗料の飛散や作業員の怪我につながる恐れがあると判断した場合には、工事を行いません。そのため、梅雨や台風が多い時期などは、塗装工事がなかなか進まず、工事が長引いてしまう恐れがあるのです。

ただどの季節でも雨は降るので、塗装にどんな影響が出るのか、どの程度の雨なら問題ないのかという疑問もあるでしょう。ここに関しては降水確率や予想される雨量などで判断するわけではないので、明確な決まりはありません。

そのため、「雨が外壁に当たる可能性がある場合は塗装を避ける」というのが一般的です。同じく雨の日の翌日や雨上がり後に関しても、現場を見て判断するしかありません。雨を拭き取れば塗装できる状態であれば、雨が止んでから数時間後でも塗装できるでしょう。

雨による具体的なトラブルに関してはこのあと解説していきます。

雨が原因で起こる外壁塗装のトラブルとは？

雨の影響で起こるトラブルは以下の3つが挙げられます。

• 塗装した部分に雨が直接当たって塗料の性能が落ちる
• 雨の影響で湿度が高くなり塗料の乾きが遅くなる
• 予定していた工事が出来なくなり工期が延びる

それぞれ詳しく解説していきます。

塗装した部分に雨が直接当たって塗料の性能が落ちる

まだ十分に乾燥していない塗料に雨が当たると、仕上がりや塗料性能に影響が出てしまいます。使っている塗料が「水性」か「油性」かによって症状が変わるので、以下をご覧ください。

どちらにしても雨が当たった箇所を放っておいたら、塗料本来の機能を発揮できません。10年持つはずだった塗料が、数年で剥がれてくる危険性もあります。そのため、雨が当たった箇所は必ず塗り直しをする必要があるということですね。

こういった事態が予想できるため、雨の日を避ける塗装業者が多いのです。

雨の影響で湿度が高くなり塗料の乾きが遅くなる

雨が降っていると湿度が高くなるため、塗料が乾燥しにくくなります。通常であれば数時間で乾く塗料が、雨の影響で24時間以上かかる場合もあるでしょう。雨の降る量に関わらず「湿度が85％以上」の場合は作業効率が落ちてしまうのです。

塗料が乾きにくい環境に加えて、雨が当たるリスクを考えると、とても塗装に適した環境ではありませんよね。完全に雨が当たらない「天井部分」を塗装するケースもありますが、作業には危険を伴うため、作業を中止する塗装業者も多いです。

予定していた工事が出来なくなり工期が延びる

雨によって工事がストップするので、予定していた工期より延びる場合があります。雨の多い時期だと、通常なら1週間程で終わる工事が、1ヶ月以上かかるケースもあるので注意してください。

梅雨時期は特に塗装できない日が増えることが予想されるため、工期を長く見ておくか、塗装工事を避けるのが望ましいです。梅雨時期でもその年によって雨の降る量も違うので、塗装業者に相談しながら決めるとよいでしょう。

雨の日でも外壁塗装でできることはあるの？

塗装工事でも雨の日に行える作業はあります。以下の表にまとめたのでご覧ください。

よほどの強風を除く場合は中止になるケースがありますが、雨の日でも行える工事はいくつかあります。養生外しが△になっているのは、外すときに「養生に付いた塗料のカス」がパリパリ剥がれて飛び散る可能性があるからですね。

飛び散った塗料のカスが仕上がった外壁に貼り付くと、掃除するのも大変です。ただこれは塗料の種類によるので、カスが飛び散りにくい塗料であれば問題ありません。逆に雨の日のほうが、水を使った掃除をしやすいというメリットにもなります。

晴れ間の少ない時期は雨の日も無駄にできないので、危険のない範囲で作業を進めていきます。

雨天時の外壁塗装で工期が遅れると料金はどうなる？

天気が原因で工期が遅れる場合もありますが、追加料金は発生しませんので安心してください。どうしても不安な場合は、契約する前に塗装業者に確認しておくとよいでしょう。基本的に見積もりや契約書に記載されていない条件は、無効になります。

もし請求された場合には、悪徳業者の可能性が高いです。すぐに第三者に相談するなど、慌てずに対応してください。

天候の影響による工事の延期に関しては誰も予測できない部分なので、業者から何かを請求されることはありません。

突然雨が降ってきた場合はどう対処するの？

天気予報にもなかった雨は避けられない場合もありますよね。とはいえ外壁の塗装中に雨が降ってくるのは、よくあるトラブルです。現場経験の豊富な職人なら上手く対処してくれます。

よく用いられるのは、養生で使用する「ナイロン」で外壁を守る方法です。雨樋や足場を上手く利用し、ナイロンで覆って雨が当たらないようにしていきます。ナイロンを使って屋根を延長するイメージといえば分かりやすいですかね。

雨の強さにもよりますが、塗った部分を守るために、足場がナイロンだらけになることもあります。もちろん追加費用が発生するわけではないので、心配しなくても大丈夫です。

外壁塗装に向いている時期はいつ？

外壁塗装が出来るのは気温が5℃以上ですが、塗装に向いているのは気温が20℃以上の気候が穏やかな時期。つまり春か秋になります。夏でも行えるのですが、気温が高すぎても塗料にはよくありません。

近年では猛暑日で35℃を超える日もありますよね。気温が高すぎると今度は乾燥が速すぎて「塗装ムラ」の原因になります。乾燥に合わせたスピードで塗装すれば問題ないのですが、その分職人への負担も大きいです。塗料はもちろん、職人にとっても適しているのは春か秋と言えるでしょう。

ただ外壁塗装に適した時期は工事が集中するため、前もって依頼しておかないと希望するタイミングで塗装してもらえない場合があります。

春（3月～5月頃）

3月はまだ肌寒い季節ですが、5月に向けて気温も上がり天候も安定しやすくなります。外壁塗装に向いている人気の季節ですね。日中の気温が10℃以上になる頃が望ましいです。

秋（9月～11月頃）

秋は快適で過ごしやすいため、外壁塗装にはベストな時期ですね。11月にかけて段々気温も低くなりますが、10℃前後であれば問題ありません。本格的な冬を迎える前に工事を終わらせておきたいです。

外壁塗装に向いている期間は地域差が出る

向いている季節を紹介しましたが、地域によっても大きく差が出ますよね。同じく3月でも冬と変わらない地域もあるため、その場合は気温で判断するのが間違いないでしょう。理想は20℃、最低でも5℃以上になる季節を選んでください。

気候条件さえ整っていれば外壁塗装は1年中できる

外壁塗装は最低限5℃以上、湿度が85％未満であれば1年中塗装できます。

雨が多い時期を上手く避けながら、適した時期を選びましょう。

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