外壁コーキングの役割とは?知っておくべき種類や施工方法を解説

外壁においてコーキングはかかせない存在なのですが、意外とその重要さを知っている方は少ないです。なんとなく「外壁のついでに行う作業」みたいなイメージがあるのではないでしょうか。

コーキングは外壁だけではなく家の寿命にも影響するため、知らずに放っておくと家の構造にも被害が出るケースがあります。まずは定期的なメンテナンスが必要だということを理解しておきましょう。

この記事では外壁に使うコーキングの役割や種類、施工方法を解説します。コーキングにかかる費用やメンテナンス方法も分かるようになっているので、ぜひ最後までご覧ください。

外壁に使うコーキングの役割を解説

外壁に使うコーキングの役割を解説

コーキングはサッシ周りや外壁のつなぎ目を埋める、柔軟性のあるゴムのような素材。シーリングとも呼ばれ、外壁の防水性を高めたり、ひび割れを予防したりする役割があります。

使われている箇所に違いはあるものの、どの種類の外壁にも必ずコーキングが使用されています。外壁だけでは雨水の侵入を防げないからですね。特にサッシ周りは、コーキングで防水処理するのが一般的になっています。

またサイディングやモルタル壁においては、コーキングがひび割れを防いでくれています。外壁は年数が経つと「ズレ」や「歪み」が起きるため、どうしても部分的に負担がかかってしまうからですね。外壁のつなぎ目やサッシ周りにコーキングがあると、クッションになり力を逃してくれます。

外壁に使われるコーキングの種類や特徴

外壁に使われるコーキングの種類や特徴

外壁に使われるコーキングは「ウレタン」と「変成シリコン」が一般的です。それぞれ性能が違うため、目的によって使い分けていきます。

ウレタン

ウレタンは密着性が高いのですが、紫外線に弱くなっています。ただ塗料との相性が良いので、外壁を塗装する際に使われることが多いです。コーキングの上に塗装をすれば紫外線の影響を受けないので、デメリットがなくなるというわけですね。

耐用年数は5〜7年と短くなっていますが、それはコーキング単体の場合になります。コーキングの上に塗装をすれば、塗料の性能に合わせて耐用年数も長くなるでしょう。

変成シリコン

変成シリコンはウレタンに比べて紫外線にも強く、耐用年数は10年ほど。新築の住宅などで外壁の塗装をしない場合は、変成シリコンが多く使われています。外壁の種類や色に合わせて施工するのが一般的ですね。

変成シリコンであれば塗装もできるので、将来的に塗装でメンテナンスをする可能性がある外壁にピッタリの性能になっています。

似たようなもので「シリコン」もありますが、外壁のコーキングにはほとんど使われません。シリコンは塗料が密着しないため、外壁の塗り替えをする際に撤去するのも大変だからですね。基本は変成シリコンと覚えておきましょう。

1液型と2液型

さらにコーキングはそれぞれ1液型と2液型に分かれており、使い勝手が変わってきます。

1液型はそのままの状態で使えるタイプのことを指し、専用のコーキングガンにセットするカートリッジ式になっています。ホームセンターで購入できるので、DIYにも向いています。

一方で2液型は主剤と硬化剤に分かれているので、基本的にプロしか使わないでしょう。ホームセンターにも売っていないですし、しっかり撹拌しないと硬化不良を起こすため、専用の撹拌機も必要になります。

外壁コーキングに現れる劣化症状

外壁コーキングに現れる劣化症状

コーキングが劣化してくると、次のような症状がでてきます。

  • 変色
  • ひび割れ
  • 剥離(はくり)

起こる年数はバラバラですが、10年以内に症状が出てくるケースが多いでしょう。

変色

コーキングの色味が黒く変色するブリード現象。外壁塗装を行ったときに起こるのですが、コーキングの中に含まれる「可塑剤(かそざい)」という成分が原因です。

可塑剤とはコーキングに柔軟性を与える添加剤なのですが、乾燥後の塗料にも影響を与えて、塗料の表面にベタつきが発生します。そこへ汚れが付くやすくなって黒ずむというわけですね。

緊急性があるわけではないため放置していても大丈夫ですが、見た目が気になる場合は塗り直しが必要になります。現在は「ノンブリードタイプ」というコーキング剤が主流になっていますので、あまりブリードが起こりにくくなっています。

ひび割れ

コーキングは年数が経つと柔軟性がなくなりひび割れが起きてきます。だんだん固くなってきて、外装の動きに追従できなくなるからですね。小さなひび割れだったらそこまで問題はないのですが、コーキングの寿命が近づいている証拠です。

部分的な補修で済む場合もあるので、外壁全体の状態を確認しながら対処していきましょう。

剥離(はくり)

ひび割れを放っておくとコーキングに亀裂が入り、外壁から剥離してしまいます。ここまでくると全体のコーキングが弱っているケースが多いため、打ち替えを検討しておくといいかも知れませんね。

部分的に雨水が入り、外壁だけではなく下地や家の構造まで被害が及んでしまいます。

外壁のコーキングを業者に依頼した場合の費用相場

外壁のコーキングを業者に依頼した場合の費用相場

コーキングの施工方法は2種類。コーキングを撤去した後に新しいコーキングを施工する「打ち替え」と、既存のコーキングの上に充填する「増打ち」があります。

打ち替えの費用増打ちの費用
約1,000~1,200円/m約500~900円/m

その他に足場費用、打ち替えの場合は撤去費用がかかるのが一般的です。コーキングの場合はメートル当たりの単価になりますので、外壁の種類や家の大きさによって費用が変わります。

基本的に打ち替えのほうが費用は高くなります。もちろん撤去費用もあるのですが、打ち替えのほうが1m当たりに使用する量が多くなるからですね。撤去してから打つのと、既存のコーキングに上に打つのでは、使用するコーキングの量が違います。

同じコーキング材を使ったとしても、増打ちよりも打ち替えのほうが高くなるのはそのためです。

外壁のコーキング施工手順・方法

外壁のコーキング施工手順・方法

コーキングの施工手順はシンプルです。基本的に次のような手順になります。

  1. マスキングテープで養生
  2. 下塗りプライマー塗布
  3. コーキング充填(1回)

打ち替えの場合は、最初に既存のコーキングを撤去する作業が入るだけですね。塗装と同じように、密着性を高めるためにプライマーが必須になります。外壁の目地に塗る、専用の接着剤のようなものですね。

コーキングは1発仕上げですので、何回も充填するようなことはありません。目地に十分な量のコーキングを充填し、専用のヘラで表面を綺麗に整えます。

簡単そうな作業に見えますが、実際にやってみると上手くいないでしょう。養生テープを貼る幅やヘラを使うタイミング、全てが整わないと仕上がりが悪くなります。

外壁コーキングを補修するベストなタイミングとは?

外壁コーキングを補修するベストなタイミングとは?

コーキングに割れが起きた段階で補修するのがベストなのですが、できれば外壁の塗装と同じタイミングで補修をするのが理想です。コーキングを打ち替えするだけでも、家全体に足場を組む必要があるからですね。

ただコーキングと外壁の劣化は、必ずしも同じ時期に起きるわけではありません。先にコーキングが劣化してしまうケースもあるからですね。中には塗装の必要がない「タイル外壁」を選んでいる家もあるでしょう。

外壁の状態がまだまだ良好な場合は、10年ほどを目安にコーキングを部分補修。コーキングと一緒に外壁の劣化も進んでいるのなら、外壁塗装とコーキングの打ち替えを行うのがベストでしょう。

外壁の種類によって判断が分かれるので、コーキングの劣化が見られた時点でプロに点検してもらうのが間違いありません。

日頃からコーキングだけではなく、外壁の劣化も合わせてチェックしておくのが安心ですね。

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