サイディング外壁は長持ちするから塗装が不要と思っている方も多いのではないでしょうか。家を建てるときに選んでいるものの、どんな外壁なのかよくわからない方もいらっしゃるでしょう。
結論から言うと、サイディング外壁は定期的に塗装をしないと最悪の場合、ボロボロになってしまいます。
この記事では、サイディング外壁を塗装する際の注意点や費用相場を解説します。サイディング外壁の基本的な知識や、適した塗装時期もわかるようになっているため、ぜひ最後までお読みください。
サイディング外壁とは
サイディング外壁とは、一般的に「窯業系サイディング」のことを指します。
サイディングの種類 | 特徴 |
窯業系サイディング | セメントと繊維を固めて形成されている |
金属系サイディング | ガルバリウム鋼板やステンレスを使ったタイプ |
木質系サイディング | 木材で出来ている壁材 |
樹脂系サイディング | 樹脂で作られているタイプ |
他にも上記の種類がありますが、住宅で最もシェアが多いのが窯業系サイディング。戸建住宅では約80%の方が窯業系サイディングを選ばれています。
サイディング外壁は塗装が必要なのか?
サイディング外壁の表面は塗装で守られており、年数が経つと塗装の効果が薄れるため、定期的に塗装をしないといけません。塗装が弱ってくると防水効果が切れてしまい、外壁の劣化が進んでしまうからです。
サイディング外壁の劣化が進んでいる状態で放っておくと住宅の内部にまで水が侵入し、下地や構造にまで影響が出てきます。塗装の効果が切れてきた時点で黄色信号だと考えておいたほうがいいかもしれません。
劣化が進むと外壁の補修や張り替えの費用がかかってしまうため、工事全体の費用が高くなります。劣化が酷くなる前に塗装でメンテンスしたほうが費用も抑えられるでしょう。
サイディング外壁の塗装時期の見分け方
サイディング外壁の塗装時期は約10年と言われていますが、実際に目で見て劣化状態を確認するのがベストです。ここからは年数が経つと出てくる外壁の劣化症状について解説します。
サイディングの症状 | 見た目の変化 | 対処法 |
色褪せ | 元の色より薄くなったり艶が引いたりしている | 他の症状が見られなければ様子見で問題なし |
シーリングの劣化 | 外壁のつなぎ目を埋めるシーリングのひび割れ、痩せ | 部分的に補修するなどして対応する |
チョーキング | 外壁を触ると手に白い粉がつく状態 | 塗装時期としてはベストな状態 |
ひび割れ | 外壁の表面にひび割れが起きている | ひび割れ箇所が多い場合は早急に補修・塗装が必要 |
サイディングの反り | 外壁が反り、浮いている箇所が出てきている | できるだけ早くプロに診断してもらう。塗装も検討 |
塗装剥がれ | 塗装が剥がれてボロボロになっている | すぐに補修や張り替えが必要。塗装が必要 |
緊急性がある症状かどうかを確認したうえで塗装を検討しましょう。サイディング外壁の劣化状態の見極めが重要になってくるので、症状をさらに詳しく解説していきます。
色褪せ
外壁が色褪せし艶が引いてきても、急いで塗装をする必要はありません。家を建ててから数年で起きてくる症状ですね。他に症状が出ていなければ、そのまま様子を見ておいてください。
シーリングの劣化
シーリングのひび割れが起きていたら、雨漏りの原因になるため補修が必要です。外壁の劣化よりも早く症状が出るケースもあるので、一度プロに点検してもらうとよいでしょう。外壁にも劣化が見られる場合は、シーリングの打ち替えと塗装をセットで行うのが望ましいです。
もしまだ外壁がきれいな場合はシーリングを部分的に補修するなど、症状に合わせて対応していきましょう。
チョーキング
チョーキングは塗装の効果が切れてきた頃に起こる現象。防水性がなくなっている状態なので、このタイミングで塗装するのがベストです。ここから放置すると外壁の劣化が進んでしまい、ひび割れや剥がれが起きてしまうでしょう。
ひび割れ
もしひび割れが外壁全体に見られるのなら、早急に塗装するのをおすすめします。ひび割れが起きるのは、外壁がかなり弱ってきている証拠。症状が酷くなる前に対処していきましょう。
サイディングの反り
サイディング外壁が反ったり浮いたりしているのは、水分を含んだ外壁が乾燥するときに変形してしまう現象。シーリングのひび割れから雨水が入って起こるケースが多く、塗装だけでは直りません。
補修や張り替えをしたうえで塗装しましょう。
塗装剥がれ
サイディング外壁に剥がれが起きているのはかなり危険な状態です。外壁の表面だけではなく、内部まで劣化している可能性が高いからですね。張り替えや補修を行うのが一般的ですが、症状が外壁全体に出ている場合は塗装をしても効果がないケースもあります。
プロに診断してもらい、塗装ができる状態か確認してもらいましょう。
サイディング外壁の塗装方法
サイディング外壁の塗装方法は「手塗り」もしくは「スプレーガン」を使った2種類の方法があります。一般的な塗り替えであれば刷毛やローラーを使い、手塗りで行います。
スプレーガンとは、エアーコンプレッサーを用いる塗装専用のガン。機械を使って外壁に塗料を吹き付けるため、手塗りよりも早く塗装できます。またスプレーガンの種類を変えれば、外壁に「石目調」などの模様を付けることも可能です。
スプレーガンは塗料の飛散を防ぐための養生が大変なので、塗り替え工事は手塗りで行うのが一般的です。どちらの塗装方法でも工事の流れは変わりません。
工事内容 | 詳細 |
足場の設置 | 塗装工事をするための足場を設置 |
高圧洗浄 | 外壁の汚れを丁寧に落とす |
シーリングの打ち替え | シーリングを新しく打ち替え |
養生 | 窓や土間が汚れないように保護する |
下塗り | 外壁と上塗りの密着性を高める塗料 |
上塗り2回 | 仕上げ塗料を2回塗装する |
点検・掃除 | 窓などに塗装汚れがあれば掃除 |
足場の解体 | 完了検査が終われば足場を解体 |
基本的に上記の流れになっており、塗装回数は3回が基本です。
サイディング外壁を依頼した時の費用相場
サイデング外壁の費用相場は以下の表にまとめました。面積や劣化具合で費用が変わってくるため、参考程度にご覧ください。
塗装面積(延床) | 費用相場 |
約79㎡(20坪) | 40~70万円 |
約118㎡(30坪) | 60~100万円 |
約158㎡(40坪) | 80~120万円 |
約198㎡(50坪) | 100~130万円 |
約237㎡(60坪) | 110~160万円 |
同じ面積でも費用相場に大きく差があるのに疑問を持った方も多いのではないでしょうか。その理由は、使う塗料によって費用が変わるからですね。
塗料の種類 | 費用 | 耐用年数 |
アクリル | 1,200~1,600円/㎡ | 4~7年 |
ウレタン | 1,400~2,200円/㎡ | 6〜10年 |
シリコン | 1,800~2,800円/㎡ | 8〜13年 |
フッ素 | 3,500~4,800円/㎡ | 12〜15年 |
選ぶ塗料によって性能が違うため、耐用年数が長い塗料ほど費用も高くなります。耐用年数の長い塗料を選んだほうが次の塗装時期までの期間が長くなるため、長期的に見るとコストを抑えられるでしょう。
例えばアクリル塗料なら5年に1回の塗装が必要ですが、シリコン塗料なら10年に1回の塗装工事で済むというわけですね。多少費用が高くなっても、メンテナンス回数が減るほうが工事をする回数も減るため、費用が無駄になりません。
サイディング外壁の塗り替え完了後にチェックしておきたいポイント
塗装工事が完了したら次の3つのポイントをチェックしておきましょう。
- 仕上がった色が希望通りになっているか
- 外壁の色むらが起きていないか
- 塗り残しや掃除のし忘れがないか
足場を解体する前に気になる部分がないかチェックしておきましょう。アラ探しのような感じになってしまいますが、せっかく工事を依頼したのに満足出来ない仕上がりでは困りますよね。
おかしいと思う部分があれば遠慮せずに業者に報告してください。足場を解体する終わる前にきちんと対応してもらわないとトラブルの原因になります。
工事が完了してしばらく時間が立ってしまうと、対応してもらえないケースもあるので注意してください。
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